各種陰嚢内疾患のTesticular scanningによる診断

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  • Testicular scanning in intrascrotal lesions

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抄録

1975年より1984年12月までの過去10年間に経験した各種陰嚢内疾患152例に睾丸スキャンを施行し, スキャンの方法と診断上の有用性について検討した.テクニケア社のDN-100型を用い, 核種は99mTcO4-を使用, 立位にて軽い開脚状態とし, 陰茎は腹壁に固定し, コリメーターは低エネルギー, 高感度のものを使用して陰嚢部に可能な限り接近させてスキャニングした.睾丸回転症の術前診断的中率は100%であり, 本疾患の診断に最も有用な検査法であった.急性副睾丸炎の診断適中率も100%であったが, focal epididymitisの場合には鑑別困難の場合があるとされる.睾丸腫瘍は特に特徴的所見に乏しく, 睾丸スキャン単独では40~50%の診断率であった.精系静脈瘤では特徴的な像が得られ, 有用でった.睾丸外傷においても損傷の程度や範囲の描出可能であり, sonographyよりも有意義であった.本法は被曝線量も極めて少なく優れた検査法といえる

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 32 (9), 1275-1281, 1986-09

    泌尿器科紀要刊行会

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