風景構成法の彩色過程における心理療法的側面について --やりとりの視点から--

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タイトル別名
  • On Psychotherapeutic aspect in the Painting Process of Landscape Montage Technique: From the Viewpoint of Interaction
  • フウケイ コウセイホウ ノ サイシキ カテイ ニ オケル シンリ リョウホウテキ ソクメン ニ ツイテ : ヤリトリ ノ シテン カラ

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抄録

本論文は, 風景構成法の彩色過程における心理療法的側面について, 鍵となる概念であるやりとり(interaction)に着目し, やりとりを担う描き手, 見守り手, 風景の三者関係における構造的特徴という点から風景構成法プロセス全体を検討した。そして, 中でもやりとりの構造的特徴の変化が生じる彩色過程に注目し, その心理療法的な側面についての検討を試みた。彩色過程では描き手と風景の関係が主体となって交流が進む中で, 見守り手と風景や描き手と見守り手の間に内的な交流が活性化し, それらが互いに影響し合う「相互交流mutual process」が生じていることが示唆された。同時に, それは素描過程におけるやりとりによって形成された描き手と見守り手の関係を一種の守りとすることによって可能となっていることを論じた。そして, 彩色過程における相互交流が, 風景構成法の心理療法的な側面を十分に担う可能性が示唆され, 彩色過程の重要性が示された。

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