メキシコにおける女性労働の増加と貧困緩和

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  • Increasing Female Labor Force and Poverty Alleviation in Mexico
  • メキシコ ニ オケル ジョセイ ロウドウ ノ ゾウカ ト ヒンコン カンワ

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近年、メキシコでは女性労働者が急速に増加したが、労働力率が最大の上げ幅を示したのは35~44歳層の女性であり、これは主婦の労働市場への参入が増加したことを示唆している。女性労働者の平均賃金は男性労働者より低いが、その家計所得への寄与はかなり大きい。実際、所得稼得者が2人以上の世帯では低所得層に属する割合は所得稼得者が1人の世帯よりはるかに低い。つまり、女性労働者は実質所得の低下という現実にあって家計レベルでのセーフティー・ネットの役割を果たし、貧困緩和に寄与したといえる。これら女性労働者への支援策の重要性は疑いないが、しかし、人口の約40%が未だに絶対的貧困にあり、労働力人口の約3分の2は社会保障給付を受けられない状況にあることを考慮するならば、それと同時に社会的セーフティー・ネットの構築が急務といえよう。

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