ドイツ・トリーア大学の日本語教育--2007年実施アンケート調査の報告

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タイトル別名
  • Japanese education in Trier University: a report on the inquiry practiced in 2007
  • ドイツ トリーア ダイガク ノ ニホンゴ キョウイク 2007ネン ジッシ アンケート チョウサ ノ ホウコク

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抄録

本稿は、ドイツの大学で行われている日本語教育のひとつの事例として、トリーア大学日本学科を採りあげ、その教育内容や登録学生数、修士号取得者数などを紹介し、さらに日本学主専攻用の「日本語1」の受講者に対するアンケート調査の結果を報告するものである。アンケートは2007 年1 月から2 月にかけて行われ、主として日本語を学ぶ理由や日本に関する興味の対象を訊ねた。計72 人から得られた回答を分析した結果、「日本語を学ぶ理由」としては、「日本や日本人あるいはその文化に対する関心から」と「言語に対する関心から」の回答がそれぞれ70%を超え、両方をともに挙げた回答も約50%あった。「興味の対象」に関しては、当初の予想に反して「漫画やアニメ等のポップカルチャー」を挙げた回答(26%)はそれほど多くなく、むしろ「歴史」(32%)や「言語」(25%)を挙げた回答がポップカルチャーと同程度の比率を示すのは意外であった。日本学を専攻する学生数の急増が必ずしも社会における流行現象からのみ説明できないように思われる。なお、本調査は、トリーア大学の人文科学系の専攻にバチェラー・マスター制度が導入される以前の、伝統的なマギスター制度のほぼ最後の時期に行われた。

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