広東語話者における日本語の発音矯正 ~発音指導の事例報告より~

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  • Correcting the Japanese Pronunciation of Cantonese

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抄録

type:P(論文)

2002年度の夏期日本語教育のクラス6で,事前インタビューをした結果,広東語話者における様々な正しくない発音が聞かれた。広東語話者のデータから,長音の長さやら/な行の区別が困難であることがわかった。そこで,朝の発声練習,聞き取り練習,スペクトグラムを使った発音指導,東京外国語大学による日本語プロソデイー習得支援CD「NALA2000」などをC6のクラスカリキュラムに採用し,広東語話者の発音矯正を計った。事前テストと事後テストを行った結果,聞き取りテストでは,事後テストで比較的伸びをみせたものの,産出テストでは,事後テストであまり伸びが見られなかった。また,生産の事前テストの結果が,聞き取りの事前テストの結果を上回っていることがわかった。このことから,発音できているが,その相違点は聞き取れていないということがわかる。また,期間中,様々な発音指導により,広東語話者自らの正しい発音への意識の向上が見られた。

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