クチコミがマーケティングへ及ぼす効果に関する再考察
書誌事項
- タイトル別名
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- A Reconsideration on the effect of Buzz Marketing
説明
クチコミによる企業のマーケティングは、今日においてはなくてはならないマーケティング手法の1 つであると認識されている。いわゆるSNS による商品情報の拡散や商品の良し悪しを明示することによる商品評価が定着するにつれ、企業にとって、クチコミはその扱い方ひとつでメリットにもデメリットにもなりうるのである。 まず、クチコミはその性質上、企業のマーケティングにダイレクトに影響しうるものと、ダイレクトにではなく間接的にその影響を及ぼすものがあり、これらのタイプをクチコミ・ポジショニングを用いて明らかにする。次に、上記のクチコミ・ポジショニングに合わせてクチコミの分類を試みた既存研究を用い4 つのクチコミのタイプを明示する。さらに、消費者の情報認知段階に合わせたクチコミ伝播のメカニズムについても既存研究を援用し2 段階モデルとして明示する。最後に、消費者によるインターネット上での消費者行動に言及し、ブランド・コミュニティの存在を指摘する。 しかし、これからのクチコミと企業のマーケティングのあり方、つまり、今日インターネット上で展開される新たな消費者行動の形態ととらえることのできるSNS とそれらSNS が新たに登場しては短期間で消え去ってしまうことが危惧される現状がある。本稿ではあえてSNS の今日的な有用性と解釈されがちな点に目を向けるのではなく、クチコミの本来の理論的位置づけを整理し再確認することを意識しつつ、クチコミの本質について再考察することを試みるものである。
収録刊行物
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- 四天王寺大学紀要
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四天王寺大学紀要 (65), 213-225, 2018-03-03
四天王寺大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282812546533632
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- ISSN
- 18833497
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB