アルファ-D-イソサッカリン酸の解離およびラクトン化の平衡定数の評価

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of equilibrium constants for deprotonation and lactonisation of alpha-D-isosaccharinic acid

抄録

アルファ-D-イソサッカリン酸(ISA)の解離定数およびラクトン化定数については、文献によって大きな不一致がある。核磁気共鳴(NMR)と、$\alpha$-D-イソサッカリン酸に関係するイソサッカリン酸カルシウム結晶(Ca(ISA)$_{2}$(cr))の広範な実験による溶解度データとの組み合わせを基にすると、[HISA(aq) $\leftrightarrow $ ISA$^{-}$ + H$^{+}$]の反応の標準状態における平衡定数の対数値(log K$^{\circ}$)が-3.27$\pm$0.01であり、また[HISA(aq) $\leftrightarrow $ ISL(ISA-1,4-ラクトン)(aq) + H$_{2}$O]のlog K$^{\circ}$が0.49$\pm$0.09が信頼できる値となる。これらのデータからは、[ISL(aq) +H$_{2}$O $\leftrightarrow $ ISA$^{-}$ + H$^{+}$]のlog K$^{\circ}$は-3.76 $\pm$ 0.09と導出される。信頼できる広範な実験によるCa(ISA)$_{2}$(cr)の溶解度データをSIT活量補正モデルで再解釈すると、[Ca(ISA)$_{2}$(cr) $\leftrightarrow $ Ca$^{2+}$ + 2 (ISA)$^{-}$のlog K$^{\circ}$は-6.40 $\pm$ 0.09であり、[Ca$^{2+}$ + ISA$^{-}$ $\leftrightarrow $ CaISA$^{+}$]のlog K$^{\circ}$は1.70 $\pm$ 0.09となる。

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