「母親の心の健康チェックシート」を用いた訪問による育児相談における母親の語り

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  • 「 ハハオヤ ノ ココロ ノ ケンコウ チェックシート 」 オ モチイタ ホウモン ニ ヨル イクジ ソウダン ニ オケル ハハオヤ ノ カタリ

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抄録

本研究は、「母親の心の健康チェクシート」を用いた家庭訪問による育児相談を行い、相談時の母親の語りを明らかにすることを目的とした。相談員は7人であり、協力した母親は11.95(SD3.91)ヵ月の子どもを持つ20人であった。母親は専業主婦が80%であり、子ども数は一人が90%であった。分析では、相談時の母親の215コードの語りを質的帰納的に、語りの意味に着目しカテゴリーにまとめ命名した。母親の語りは、【自分に対する思い】が最も多く、<子どもへの影響を意識する><育児中の時間><子育てすることで感じる自分の成長>他4カテゴリーに対応した18サブカテゴリーであった。次いで、【夫や周囲の人に対する思い】では、<夫や周囲の人の育児に対する態度><夫に対する折り合い><育児による新たな変化>に対応した9サブカテゴリーであった。【子どもに対する思い】では、<子どもの存在><子どもに対する不安>に対応した8サブカテゴリーであった。育児相談時にチェックシートを用いることで、相談員は母親に多くの語りを引き出すことができた。また、母親に語らせることによって母親が気持ちに気づき、受け止められる、認められる、安心するなどの有効な支援に支えられていることが示唆された。(著者抄録)

収録刊行物

  • 母性衛生

    母性衛生 56 (1), 146-153, 2015-04

    東京 : 日本母性衛生学会

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