東日本大震災における学校の経験と教訓の継承 : グローバルな防災主流化へのローカルな実践

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タイトル別名
  • Amidst Global Disaster Risk Reduction Mainstreaming, Practices from the Field : Sharing Lessons from post 3.11 Schools in Northeastern Japan
  • ヒガシニホン ダイシンサイ ニ オケル ガッコウ ノ ケイケン ト キョウクン ノ ケイショウ : グローバル ナ ボウサイ シュリュウカ エ ノ ローカル ナ ジッセン

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抄録

東日本大震災から得られた経験と教訓は,その広域性や多様性により多岐にわたる。これらの継承の必要性が叫ばれる中,‘非収奪型’の復興支援に資する研究を通じて,被災地だけではなく国内外にわかりやすく伝えていく重要性を自覚し,研究を蓄積していくことも調査研究に携わる者の責務である。本稿は,筆者が所属する宮城教育大学教育復興支援センターのこれまでの取組や刊行物を取上げながら,学校の拠点性を再認識し,避難所・教育現場としての学校施設や教職員の役割を整理・分析して発信していく意義について報告する。こうして蓄積されつつある事例を,国際社会における防災の主流化促進が叫ばれる今日,グローバルな場で発信し,それぞれの現場での実践につなげられる配慮をもってこそ,経験と教訓の継承が達成できたと言える。それこそが,収奪的学術調査に終始しないための第一歩であり,あの災禍にのまれた犠牲者やいまだ苦難の日々を過ごす被災者に報いるために学界が取組むべき実践のひとつでもある。

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