中国地域間を流れる生産誘発効果の分析

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  • チュウゴク チイキ カン オ ナガレルセイサン ユウハツ コウカ ノ ブンセキ

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従来の生産誘発分析は、一国・一地域の産業連関表を使い、生産誘発を最終需要別に分解する手法であり、生産誘発効果の流出を捉えるようには作られていな。本研究では、この分析手法を拡張し、国際・地域間産業連関表の詳細なデータを有効活用し、多面的な分析が行えるようにした。これにより生産誘発効果の流出を捉える、効果を直接・間接の効果に分解する、さらに間接の効果を経路別に分解することを可能にした。また、この拡張した分析手法を使った分祈例として、中国の地域間産業連関表を使った生産誘発分析を行った、これにより、国全体では貧しい内陸部から豊かな沿海部に生産誘発効果が流出している傾向が示される一方、沿海部と中部に限定すれば、豊かな地域が貧しい地域の生産誘発を促していることが示された。さらに、輸出志向型の南部沿海が国内向けの生産を行う北部沿海や中部の生産を誘発していること、南部沿海が最終財を、北部沿海が中間投入財を生産する地域分業構造があること、沿海部と中部に垂直的分業構造があること、南部沿海を経由する外国から北部沿海と中部への生産誘発の流れがあることが示された。

Journal

  • 経済学季報

    経済学季報 59 (1), 171-200, 2009-09-20

    立正大学経済学会

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