易利用性炭水化物の給与が, 反すう動物第 1 胃内揮発性脂肪酸の産生におよぼす影響(in vitro 試験)(農学部門)

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of readily available carbohydrate on VFA production by rumen micro-flora (Agriculture)

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説明

チモシー乾草を朝夕に飽食させている去勢牛より, 給飼前に第1胃より第1胃液を採取した。それを培養液として, まず第1胃内での分解速度の異る炭水化合物を基質として培養を行い, 基質の違いによるVFA産生状況, また尿素添加によるVFA産生状況の変化について調べた。その結果, 分解速度の速い基質ほどVFA産生量は多く, VFA産生割合は酢酸が低くプロピオン酸, 酪酸が増加した。尿素添加によってpHは上昇し, アンモニアが多量に産生された。次に基質として小麦粉を用いて同様の培養試験を行い, 基質の多小および煮沸処理, また尿素添加によるVFA産生状況の変化について調べた。その結果基質量の多いほどVFA産生は多く, VFA産生割合は酢酸で小さく, プロピオン酸, 酪酸で大きかった。煮沸処理によりその傾向は強められた。尿素添加の影響は第1試験と同様であった。最後に培養液として飼料給与後3時間目に採取した第1胃液を用い, 小麦粉を基質として培養試験を行いVFA産生状況を調べた。その結果, 基質添加によってVFA産生は多くなるがその値は煮沸処理により低くなり第2試験とは逆の傾向を示した。尿素を添加した場合は無処理よりも煮沸した場合の方がVFA産生量は高かった。VFA組成は基質添加によって酢酸は小さく, プロピオン酸は大きくなったが, 煮沸処理によって無処理より酢酸では大きく, プロピオン酸では小さくなった。尿素添加によって煮沸したものと無処理のものの差はほとんど無くなった。尿素添加によってアンモニア産生量は増加したが, 第1・第2試験ほどでは無かった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050282812603560064
  • NII論文ID
    110001195686
  • NII書誌ID
    AN00062275
  • ISSN
    00757373
  • Web Site
    https://kpu.repo.nii.ac.jp/records/4948
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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