作物の形質発現の変動性よりみた収量安定性に関する研究 III : 水稲の品種変遷に伴う諸形質の個体内変動性の推移について(農学部門)

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タイトル別名
  • 作物の形質発現の変動性よりみた収量安定性に関する研究-3-水稲の品種変遷に伴う諸形質の個体内変動性の推移について
  • サクモツ ノ ケイシツ ハツゲン ノ ヘンドウセイ ヨリ ミタ シュウリョウ
  • Studies on the yield stability viewed from the point of character manifestation variability of crops III : Change in several characters variabilities occured within a plant with the varietal transition in rice (Agriculture)

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抄録

作物の1個体内の相同器官に生起する変動性に関しては, 従来より選抜対象としてはほとんど考慮されていないが, この個体内の変動性が諸形質の形質発現力の変化に伴ってどのように変化してきたかを調べるために, 現在のわが国の水稲主要品種のうちより6品種と, それらの祖先にあたる28品種を供試して, 品種の変遷に伴う個体内変動性の推移を検討した。一般に, 諸形質の形質発現力は品種の変遷に伴って減少し, 現在の主要品種はかなり短稈で穂が小さく, いわゆる短稈, 多けつ型品種となってきているが, 個体内の変動性は, これとは逆に品種変遷が進むに従って増大する傾向を示している。すなわち, 諸形質の発現力とその個体内変動性は, 逆の関連性をもって品種変遷をたどってきた傾向にあることが推察された。

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