京都府亀岡盆地の耕地土壌におけるフッ素の分布について(農芸化学部門)

書誌事項

タイトル別名
  • 京都府亀岡盆地の耕地土壌におけるフッ素の分布について
  • キョウトフ カメオカ ボンチ ノ コウチ ドジョウ ニ オケル フッソ ノ ブ
  • Distribution of fluorine on the cultivated land in Kameoka basin of Kyoto prefecture (Agricultural Chemistry)

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説明

京都府亀岡盆地の耕地土壌を例に, 土壌におけるフッ素の分布を調査し以下の知見を得た。1.土壌の全フッ素濃度の平均値は, 作土層384ppm, 第二層407ppmで, 作土層と第二層間に大きな差はみられなかった。盆地周辺の未耕地山地土壌の全フッ素濃度は, 平均値429ppmで耕地土壌に近い値を示したが, 耕地土壌の場合に比べ分析値の分布範囲の広い傾向がみられた。2.土壌の可溶性フッ素濃度は, 作土層>第二層》未耕地土壌の順位を示し, 土壌の可溶性フッ素は主に施肥に由来するものと推定された。3.土壌の全フッ素濃度は正規分布型で, 塩酸可溶性フッ素濃度は対数正規型でそれぞれの頻度分布を近似できることが認められた。4.土壌の全フッ素濃度の地理的分布を検討し, 盆地南部の中∿高位段丘上の土壌で他の地域よりも低いフッ素濃度を示すことを認め, これはフッ素濃度の低い後背山地の影響の反映であると推定された。5.可溶性フッ素の存在状態を考察し, 主要形態が土壌pHが5以上でヒドロキシフルオロアパタイト, pH5以下でフッ素・アルミニウム錯体とした既報の推定が裏付けられた。

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