チェチェン革命とドゥダーエフ体制

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  • チェチェン カクメイ ト ドゥダーエフ タイセイ

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本稿は、チェチェン紛争の前史として、チェチェン革命に至る道程(1989~91年)からドゥダーヘフ体制の成立(1991~93年)、その崩壊(1993~94年)までの時期を対象とし、チェチェン・ナショナリズムの観点からチェチェンにおける政治状況を分析しようとするものである。チェチェンにおけるナショナリズムは、チェチェン革命期には、チェチェン・イングーシをまとめた統一体を目指したヴァイナフ主義から、単独で独立を目指すチェチェン主義へ転換する。ドゥダーエフ体制が成立した後には、アイデンティティの範囲はさらに縮小し、最終的にはチェチェン人の間の集団間政治へ陥る。こうしたアイデンティティの範囲の縮小は、脱共産化の過程においてさらに促進させられる。本稿では、まず、チェチェン・ナショナリズムの特徴を分析し、次にチェチェン革命におけるナショナリズムの果たした役割を見る。最後に、ドゥダーエフ体制下における集団間政治を考察する。

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