がん体験者の適応に関する研究の動向と課題

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タイトル別名
  • ガン タイケンシャ ノ テキオウ ニ カンスル ケンキュウ ノ ドウコウ ト カダイ
  • Trends and Tasks in Research Concerning Adaptation of Cancer Survivors

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抄録

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Departmental Bulletin Paper

本研究の目的は,1997年1月から2007年3月までに掲載されたがん体験者の適応に関す\nる論文から看護研究の動向と課題を明らかにすることである。医学中央雑誌を用いて,「適応」\n「がん体験」「生きる(意味)」「がんリハビリテーション」「自己概念」とがん患者,看護をキ\nーワードとして検索した190件の原著論文を研究対象とした。研究論文数,方法などについて\nは記述統計値を算出し,研究内容については内容分析を行った。その結果,適応に関する研究\nは2001年を境に飛躍的に増加した。研究デザインでは因子探索研究が76.3%を占め,研究の対\n象時期は,サバイバーシップにおける一連の治療が終了するまでの急性期の時期が最も多かっ\nた。研究内容は【1.がんの進行や治療がもたらす苦痛や困難への対処】【2.困難に立ち向\nかうための意志力の獲得と自己変容のプロセス】【3.がんとともに生きる体験とその意味づ\nけ】【4.心理・社会的適応へのサポート】【5.看護介入のためのツール開発とその効果】\n【6.終末期がん患者と家族のスピリチュアリティと死の受容・悲嘆のプロセス】の6カテゴ\nリに分類された。今後の課題として,長期的な適応の視座でがんとともに生きるがん体験者を\n理解し,サバイバーシップのプロセスを支援する看護介入方法やサポートシステムの確立に向\nけた研究が重要であることが示唆された。

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