イスラームにおける弱者救済の福祉制度

書誌事項

タイトル別名
  • Welfare Systems for the Poor in Islam

この論文をさがす

説明

イスラームにおいて、公正、平等、公平などの概念は非常に重要なものと考えられており、貧困者の救済や孤児・寡婦の保護を制度化し、弱者救済を行っている。喜捨(ザカート、サダカ)の教えや寄進(ワクフ)の制度、断食や巡礼などは、社会や他者への信頼、規範、ネットワークの総体であるソーシャル・キャピタルとしても機能している。このようにイスラームは、社会福祉、経済的再分配、弱者救済を目指しており、貧困・格差の是正によりテロや戦争の原因を低減している側面もある。現在の弱肉強食の新自由主義によって格差が増大する社会に対して、イスラームが一つの代替を提示しているのである。

収録刊行物

  • ソシオロジカ

    ソシオロジカ 41 (1・2), 65-79, 2017-03-20

    創価大学社会学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ