いわゆる「ライト式」の住宅に関する研究 : 建築家岡見健彦の作品について

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  • Wright-Shiki Residential Architecture : As Seen in the Work of Takehiko Okami
  • イワユル ライトシキ ノ ジュウタク ニ カンスル ケンキュウ : ケンチクカ オカミ タケヒコ ノ サクヒン ニ ツイテ

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本稿は,帝国ホテルの設計者として知られるアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライトの日本への影響に関する研究の一環としている。ライトの設計になる帝国ホテル(1923年竣工)の出現に伴い「ライト式」という呼称が生まれ,その後,昭和初期にかけて,いわゆる「ライト式」の用語が多数使用され,ライト風の建物のデザインが流行した。このころ,岡見健彦はライトの愛弟子である遠藤新が主宰する遠藤新建築創作所に勤務し,その後1929年からアメリカのライトの下で1年間学んだ。そして,ヨーロッパに渡りフランスのル・コルビュジェの事務所などを訪問して帰国した。帰国後の1932年から戦後に至るまでの間に岡見が設計した住宅には,ライトあるいは遠藤と共通したデザインが見られると共にモダニズムの影響も現れている。このことから,岡見はライトや遠藤から受けた影響を基底に持ちながらモダニズムの表現をも加味した独自の住宅デザインを展開したものと考えられる。

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