5文型を再考する

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タイトル別名
  • 5ブンケイ オ サイコウ スル
  • Rethinking of the Five Sentence Patterns

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抄録

本稿は、生成文法理論に基づき5文型の分析を行うものである。1章では5文型の諸問題と生成文法的考え方について考察する。その結果、従来の5文型の枠組みでは表現するのが困難な文があるということ、学校文法は文法機能重視であるが生成文法は文法範疇重視であるということ、文の要素は文法範疇と主題役割によっても特徴づけることができるということ、句は内心的で2項的であるということが理解できる。2章では生成文法理論に基づいて実際に5文型の分析を行う。その結果、動詞に後続する前置詞句(もしくは副詞句)が、省略できない場合は義務的要素で補部であり、省略できる場合は随意的要素で付加部であるということ、繰り上げ構文の主語は実質的には補文の主語であるということ、動詞句内主語仮説とVPシェルを応用すれば能格動詞の統語現象、二重目的語構文、結果構文の派生を説明できるということが理解できる。

収録刊行物

  • 自然人間社会

    自然人間社会 46 109-139, 2009-01

    関東学院大学経済学部教養学会

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