大岡昇平「一寸法師後日譚」を読む : 神話の現代的変容 (手柄話から政治のメカニズムへ)
書誌事項
- タイトル別名
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- オオオカ ショウヘイ イッスン ボウシ ゴジツタン オ ヨム : シンワ ノ ゲンダイテキ ヘンヨウ
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説明
お伽草子の「一寸法師」のメデタシメデタシの話を、大岡が新たに翻案した意図を探る。母子相姦、姦通、恋といった面からあらたな視点を導入し、英雄であった一寸法師は、政治社会において、神と人間の両面を持つ無力な中間的存在でしかなかったこと、それを、戦中、戦後を生きた作家の知識人批判として、風刺的に描いたものである。神話のあらたな翻案のなかに、フランス宮廷の実態も盛り込んだ意欲的な小説である。
収録刊行物
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- 近代文学研究
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近代文学研究 5 19-34, 2015-03-31
大東文化大学人文科学研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282812827787776
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- NII論文ID
- 120006415381
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- NII書誌ID
- AA12151563
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles