大規模高信頼データセンター向けVM作成自動化方式の提案と事例による評価

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データセンター(以下,DCと略す)内のサーバやストレージといったリソースの管理体系は,DCの規模により異なる.北米の銀行や証券に代表されるエンタプライズ系の企業が有する大規模DCでは,大量のデータを高信頼に扱うことが求められるため,管理者にも専門知識が必要となり,リソース種別ごとに管理を水平分業することで,管理を効率化していた.そこで,ストレージ管理者は,専門知識に基づいて,エンドユーザの組織間での性能干渉抑止,および,ストレージ内部のリソースの稼働率平準化,といった運用を行い,高信頼なストレージリソースを提供していた.このような水平分業環境においても,ビジネスに求められるスピードが速まり,仮想マシン(以下,VMと略す)の迅速な提供がエンドユーザから求められ,サーバからストレージまでを垂直管理するニーズが高まっている.しかし,従来の垂直管理では,前述の水平分業によるストレージ運用の質を維持することができず,結果として, サーバとストレージの管理者間で複雑な調整が必要となっていた.そこで本稿では,ストレージの複雑な知識を持たないサーバ管理者が,ストレージ管理者との調整なしに,従来通りの運用を実現しつつもVM作成を自動化する方式を提案する.提案方式は,サーバ管理者のリソース利用ポリシーに基づいて利用リソースの制約を定義し,その定義に基づいてストレージ設定パラメータを自動決定することにより,従来通りのストレージ設定を自動化する.提案方式を大規模DCの運用方針の実事例に照らし合わせて評価した結果,今後の大規模DC運用において有用であることを確認した.

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