中井正一における〈性格〉論の諸相

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タイトル別名
  • Essais sur le Caractère chez Masakazu NAKAI

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抄録

type:Article

美学者中井正一の論文では、一般的な意味とは違う仕方で、「性格」という言葉が用いられることがある。一方では、人間と機械の複合に伴う、映画のレンズやフィルムの感覚知覚に対する影響を指して「物理的集団的性格」のように用いられる。他方では、身体運動における共同存在を指して「集団的実存的性格」が語られる。機能概念論的な文脈で「性格」という語が用いられる場合もあれば、存在論的な文脈で用いられる場合もある。本稿では、辻部政太郎の組織論や戸坂潤の概念論を補助線としつつ、美学者中井正一の論考を再読する1。個人と集団など、性格という言葉が埋め込まれる図式的対比の説明とともに、図式的対比では捉え難い議論がなされていることも確認する。 本稿執筆にあたっては、全集に収録された中井の論考に加え、彼の直筆原稿や構想メモについても部分的に勘案し、中井の〈性格〉論における顕著な議論の一側面を粗描する。

identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/1477

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050282812969553152
  • NII論文ID
    120006576940
  • NII書誌ID
    AA12771965
  • ISSN
    2432616X
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/10561/1477
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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