公営団地における福祉ニーズと支援体制づくり

書誌事項

タイトル別名
  • Welfare needs and producing a support system in public housing
  • 公営団地おける福祉ニーズと支援体制づくり
  • コウエイ ダンチオケル フクシ ニーズ ト シエン タイセイズクリ

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抄録

本研究では、公営団地に居住する住民の福祉ニーズを通して、お互いが助け合える関係づくりに向けた提言を行うことを目的としている。研究対象は、A県B市C区の公営団地に居住する住民とし、自治会を通して調査を行った。「近所づきあいの程度」、「困りごとの有無、内容」、「手伝いができるかどうか」等の項目から分析を行った。住民の困りごとは多岐に渡っていた。公営団地という特殊性のもと、高齢化率が必ずしも高い団地ばかりではなかった。そのため若年層の増加は、支援者として期待される面もあるが、若年層において地域における支えあい、近所づきあいに対して消極的な回答がみられた。特に、40~50代の女性は、困りごととして「仕事」と「将来の不安」が高く、日常生活における地域の支えあいでは対応が困難のものもあった。その一方で、相談相手もなく地域の中で、孤立している状況がみられた。地域の支えあいに向けたマッチングのしくみづくりだけでなく、公的な支援が求められていた。あわせて地域で顔がみえる関係づくりにつながる日常的なしかけづくりが、重要である。

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