道徳教育における愛国心とシティズンシップの関係認識の基盤となるのは何か : 内容項目の授業化の際の見通しと課題

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  • ドウトク キョウイク ニ オケル アイコクシン ト シティズンシップ ノ カンケイ ニンシキ ノ キバン ト ナル ノ ワ ナニ カ : ナイヨウ コウモク ノ ジュギョウカ ノ サイ ノ ミトオシ ト カダイ
  • On Understanding of Relationship between Citizenship and "Patriotism" in Moral Education : Problems of Perspective on Teaching Moral Values

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新学習指導要領の内容項目のC、「主として集団や社会との関わりに関すること」において、集団に対してその成員として肯定的心情を持つのが学習内容であること、またその集団が家族という小集団からより大きな社会集団へと広がっていく一連の流れとして展開・構成されているのがわかる。いわば、目の前の具体的なものによってより抽象的なもの捉えさせる展開、つまり、単純なものをもちいて複雑なものの認識を形成するという教育的な筋道がここに見出せる。シティズンシップ教育と重ねていえば、大きな社会集団のメンバーとしての認識へ至る際に、身近で具体的な小集団のあり方を梃子にしながらその認識を形成する、というひとつの筋道を意味していよう。では、この筋道を妥当なものとして受け止めて良いとすれば、どのような家族像が求められて良いか、という問いが生じよう。この問いに対して、認知言語学の知見から、家族と国家の関係を視野に収めながらシティズンシップ教育のあり方を論じるフィシュマンらの研究を手がかりに取り組む。

Journal

  • 教育学研究紀要

    教育学研究紀要 8 19-34, 2017-11-17

    東京 : 大東文化大学大学院文学研究科教育学専攻

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