救急搬送され、緊急手術となった患者の家族の体験 : 家族の『待つ時間』に注目した看護介入の検討

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タイトル別名
  • Experiences of Families in the Emergency Room Due to A Family Member's Emergency Surgey : An Examination of Nursing Intervention Focusing on Families' "Waiting Time"

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説明

救急医療の場では、短時間に初療室、手術室、ICU、病棟と担当部署が変わることも少なくない。家族は患者とともに移動しながらも、実際にはどの部署の看護師からも援助を受けにくい状況にある。本研究の目的は、このような患者家族の体験から、救急搬送され、緊急手術となった患者家族の待つ時間の意味を明らかにすることである。対象となる患者の家族12名に半構造化面接を実施し、その逐語録をもとに質的内容分析を行った。患者の家族はその衝撃的でストレスフルな出来事により、【見通しの不確かさによる不安】【現実がせまってくることによる脅威】【社会的役割が果たせなくなることへの不安】を体験し、困惑していた。さらに家族の不安・恐怖には、周囲からのサポートだけでなく、【医療者からの説明・情報】が大きな影響を及ぼし、説明内容や情報量が出来事の知覚に対する影響要因となっていた。また家族はその事態が起きたときから、手術が終了するまでをひとつの時間の単位と捉え、その時間軸の上で【待つ時間の重み】を体験していた。

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