トリプタン系薬物の治療抵抗性に関与する因子の解析

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  • トリプタンケイ ヤクブツ ノ チリョウ テイコウセイ ニ カンヨ スル インシ ノ カイセキ

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抄録

中等度以上の片頭痛の急性期治療薬としてトリプタン系薬物は欠かせない。しかし約3割の患者は治療抵抗性を示すと報告されている。海外ではスマトリプタンやナラトリプタンがすでに一般用医薬品(OTC)化されており、本邦でも今後OTC化される可能性がある。薬局薬剤師が窓口で得られる臨床情報でその反応性を予測することができれば、より良い治療を患者に提供できると思われる。そこで本研究では、片頭痛患者におけるトリプタン系薬物の治療抵抗性に関与する因子を明らかにするために、診療録を用いてトリプタン系薬物使用前の臨床情報(頭痛の特徴など)の関与について調査を行った。治療反応群は169名、治療抵抗群は23名だった。反応群と抵抗群で、年齢、性別、片頭痛の種類、既往歴、頭痛の特徴、随伴症状に違いは認められなかった。観察期間中に使用した片頭痛予防薬の使用についても両群間で差はなかった。したがって、トリプタン系薬物の反応性を臨床症状などから事前に予測することは困難であることが明らかとなった。(著者抄録)

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