急速な再発、転移をきたした顎下腺原発粘表皮癌の1例

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  • 症例報告 急速な再発,転移をきたした顎下腺原発粘表皮癌の1例
  • ショウレイ ホウコク キュウソク ナ サイハツ,テンイ オ キタシタ ガク カセン ゲンパツネンヒョウヒガン ノ 1レイ

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抄録

70歳女。左側顎下部に無痛性の腫脹が出現し、改善しないため受診した。画像所見と穿刺細胞診の結果から、顎下腺良性腫瘍(多形腺腫)と診断し、全身麻酔下に腫瘍切除術を行った。病理組織検査結果は中悪性型粘表皮癌であった。術後1ヵ月、術前の穿刺部位ではない顎下部の皮膚に潰瘍の形成を認め、悪性度が増した高悪性型粘表皮癌と診断した。全身麻酔下に顎下部皮膚を含む広範囲な腫瘍切除術、左側下顎骨区域切除術および頸部郭清術を施行した。しかし、術後2ヵ月に切除部と連続性のない左側上顎第1大臼歯周囲歯肉に疼痛を伴う潰瘍形成を認め、組織生検で低分化型扁平上皮癌に類似した高悪性型粘表皮癌と診断した。タキサン系抗癌剤を併用して放射線照射を施行した。著効と判断した。しかし、広範囲な腫瘍の再発を生じ、頸部の再発と胸部への多発転移を認めた。他院にて免疫療法(癌樹状細胞療法)を行うため転院した。

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