第一波亡命ロシア人の回想と世代の問題

書誌事項

タイトル別名
  • ダイイチパ ボウメイ ロシアジン ノ カイソウ ト セダイ ノ モンダイ
  • On Memoirs of Russian Emigrants of the First Wave
  • 研究ノート

この論文をさがす

説明

type:論文

ロシア革命のために祖国を捨てた亡命者の多くが回想録を残したことについては,革命によって失われた古き良きロシアを記憶しておきたいという亡命者特有の願いによって,さらにはその記憶を後世に伝えたいという願望によって説明されることが多い。だが,革命前のロシアを理想化して描いているのは,第一波亡命者の回想の一部,年長世代の回想に過ぎず,年少世代は内戦期のロシアの悲惨について率直に語っている。回想のなかのロシア像に反映されているこうした世代差は,第一波亡命文学についてしばしば論じられてきた世代差と平行性を示している。そしてこの推測は,ギムナジウムの生徒たちが1923年と1924年に書いた作文によって裏書きされるように思われる。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ