ミュージック・ケアの事例から考える音楽療法における「たのしさ」の意味-重度身体障害者を対象としたセッションのフィールドワークをもとに-

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タイトル別名
  • ミュージック ・ ケア ノ ジレイ カラ カンガエル オンガク リョウホウ ニ オケル 「 タノシサ 」 ノ イミ : ジュウド シンタイ ショウガイシャ オ タイショウ ト シタ セッション ノ フィールドワーク オ モト ニ

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抄録

筆者は2015 年より音楽療法の一手法であるミュージック・ケアの調査研究を行ってきた.2017 年に論文「日本音楽療法史におけるミュージック・ケアの位置づけとその特性」をまとめ,ミュージック・ケアの日本の音楽療法史上への位置づけを行った.さらに2018 年に「ミュージック・ケアのフィールドワークから考える音楽療法の意義―QOCL(クオリティ・オブ・コミュナル・ライフ)」と題し, セッションの参与観察および実践者へのインタビューから,ミュージック・ケアにおける価値観を明らかにした.  本論文では,セッションの実践者側に着目するだけではなく,対象者側にも着目した事例検討を通じて,ミュージック・ケアの特徴および音楽療法の意義に迫りたい.取り上げる事例は,遷延性意識障害(植物状態)と診断された患者が対象のセッションである.対象者は自宅療養となってから約14 年間,ミュージック・ケアのセッションを受けている.対象者および対象者の家族にとってミュージック・ケアのセッションがどのような意味をもっているかを,セッションの参与観察および対象者へのインタビューから明らかにする.

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