山形県庄内砂丘地におけるイチゴ根腐萎ちょう症に関する研究

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タイトル別名
  • ヤマガタケン ショウナイ サキュウチ ニ オケル イチゴ ネグサレイチョウシ
  • Studies on the Black Root Rot of Strawberry in Shonai Dune of Yamagata Prefecture
  • ヤマガタケン ショウナイ サキュウチ ニオケル イチゴ コンプ イチョウショウ ニカンスル ケンキュウ

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抄録

論文(Article)

【緒言】山形県の庄内砂丘地におけるイチゴの栽培面積は180haで,県全体の約半分を占める.これまで主として露地およびトンネ早熟栽培であったが,最近ではビニールパイプハウス内での無加温早熟,加温早熟および長期株冷蔵抑制栽培が主流となり,イチゴはハウス内で長期間連作されるようになった.このような作型の変化にともない,1980年頃からイチゴの地上部の生育が抑制され,収穫期に萎ちょう,枯死する株が続出するようになった.このため著しい減収を招き,栽培上大きな障害になっている.同じような症状は,1975年福岡県北部のイチゴ栽培地帯で発生した.1976年木曾らにより急性萎ちょう症とされた.同時期に西日本の各産地にも広く発生し,イチゴ根腐萎ちょう症と命名された.本症の原因として土嬢病原菌,線虫など各種の要因があげられているが,現在原因不明とされている.本研究では酒田市浜中地区を中心に,庄内砂丘地でのイチゴの事萎ちょう枯死症状に関する実態調査を行ない,既報の根腐萎ちょう症との対比同定を行なった.さらにその原因の推定を試み,2,3の実験を行なったので,その結果を報告する.実験に当り,種々の御教示を賜った本学部高橋喜夫元教授,後藤岩三郎教授,斎藤澄子技官,現地調査に種々便宜をいただいた若松幸夫酒田農業改良普及所長(現山形農試場長),酒田農業改良普及所大場裕子普及員(現藤島農業改良普及所),ならびにCylindrocar pon sp.の菌株を分譲下さった野菜試験場久留米支場木曾皓病害研究室の各氏に謝意を表します.

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