ビワ果実の寒害に関する研究(2) : 樹冠内における気温と果実温度

Description

1. ビワにおける樹冠内の着果位置と果実温度との関係を明らかにするために,1975~1979年の冬期に,田中及び楠の成木を用い,樹冠内のいろいろの位置の気温及び果実温度を測定した。2. 晴天静穏な夜間には,樹冠頂部において天空に露出した果房中の果実の果実温はその付近の気温より明らかに低かった。しかし,樹冠内部の果実の温度は,その付近の気温よりやや低いか,ほぼ等しかった。3. 同様の気象条件下での樹冠頂部の露出果房では,果房の上面に着生して天空に露出した果実が,下面に着生した果実に比べて低温になりやすかった。4. 樹冠頂部及び内部の気温は,位置により差がほとんど認められなかった。5. 樹冠頂部と樹冠内部の果実温度を比較すると,明らかに頂部の果実が低温であった。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top