水田作複合経営における作業調整の方法に関する研究

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  • スイデンサク フクゴウ ケイエイ ニ オケル サギョウ チョウセイ ノ ホウホ

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説明

水稲+施設野菜経営を対象に,その実態分析から農繁期における作業調整の方法を明らかにした。1. 香取郡干潟町東2区のししとう栽培農家44戸について,労働力,水稲作付面積,ししとう栽培面積,同時期別出荷数量,同A級品率,部門別労働時間等について分析した。2. 調査農家のししとうの出荷タイプは典型的な事例でみると(1)水稲基幹・一山タイプ,(2)ししとう基幹・一山タイプ,(3)稲刈り時期に谷をあわせる二山タイプ,(4)長期穫り・多山タイプの4タイプに分けられるが,いずれにも属さず作業競合により品質の低下を招いている経営が少なくない。3. 稲刈り時期における水稲部門とししとう部門の作業競合は,次のような方法で解消される。(1)8月でししとうの収穫を終了する。(2)8月に更新せん定を実施することにより稲刈り時期のししとうの収穫を抑える。(3)雇用を導入してししとうの収穫・調製作業を行わせる。試算によれば,雇用労賃(時給)の限界値は631円から841円である。(4)労働需給を考慮してピーク時に問題が出ないように事前に規模を適正にする。(5)水稲作業(特に稲刈り)を委託する。

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