木の音色に関する研究(2) : 粘性項を考慮したTimoshenko式による木材音響スペクトルの解析

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  • キ ノ ネイロ ニ カンスル ケンキュウ 2 ネンセイコウ オ コウリョシタ

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抄録

片持ちばり自由端からの放射音圧レベルを, 粘性項を考慮したTimoshenko式を用いて計算し, 繊維方向試料および放射方向試料の音響スペクトルへの比重(γ), 比動的ヤング率(E/γ), tanδ, E/κG値並びに厚さ(h)の寄与について, 広い周波数帯域で検討した。せん断変形の寄与が少ない領域では, ピークレベル(PL)は, PL(dB)=-Alog(γ×tanδ×h×√<E/γ>)の関係で示された。ここで, Aは定数。振動モード次数の増大につれ, ピークレベルは周波数の対数に反比例して減少した。その減少の程度は, 比重, tanδには依存せず, 繊維方向試料, 放射方向試料共に, E/κG値の増大と共に増加した。木材放射音の音色に寄与する因子は, たわみ変形におけるせん断変形の寄与の程度であると推測される。

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