坊主不知ネギにおけるニンニク潜在ウイルス(GLV)およびネギ萎縮ウイルス(OYDV)の発生とそれらの収量に及ぼす影響

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  • ボウズ シラズ ネギ ニ オケル ニンニク センザイ ウイルス GLV オヨビ

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抄録

千葉県の東葛飾地域に広く栽培されている栄養繁殖性の坊主不知ネギにおけるニンニク潜在ウイルス(GLV)とネギ萎縮ウイルス(OYDV)の分布,現地圃場におけるウイルスフリー株への感染の実態,これらウイルスの感染により発生する症状や病徴,およびウイルス感染が収量に及ぼす影響について調べた。GLVもOYDVも坊主不知ネギに広く分布していた。現地の農家圃場では,慣行栽培の坊主不知ネギのほとんどの株がGLVとOYDVに重複感染していた。圃場に1作栽培されたウイルスフリー株ではGLV単独感染率は8%,重複感染株率は10%と低かったが,OYDVの単独感染株率は38%と高かった。坊主不知ネギにGLVおよびOYDVを感染させたところ,OYDVに感染した場合,葉にモザイク病徴とともにかすり症状とよばれる枯れ込みが生じた。圃場に栽培した坊主不知ネギの収量はOYDV単独感染,GLV単独感染および重複感染でそれぞれ健全の85.2%,79.3%,73.4%に減少し,ウイルスの感染は坊主不知ネギの収量を大きく低下させることが明かとなった。

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