湯練り人工飼料育における抗酸化物質の繭糸質に及ぼす影響

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  • ユ ネリ ジンコウ シリョウイク ニ オケル コウサンカ ブッシツ ノ ケンシシツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

湯練り人工飼料に抗酸化物質の芳香族アミノ化合物、ポリフェノール、抗酸化酵素を添加することで、次のような結果を得た。 (1)芳香族アミノ化合物を稚蚕期(1~3齢期)に適用したところ、ヒドロキシルラジカルの消去剤として知られ、虫繭質向上効果の認められるマンニトールと同等か、それ以上の成績を示した。中でもフェニルグリシン、フェニルアセチルグリシンが良好であった。 さらに、フェニルアセチルグリシンとマンニトールを齢期を変えて併用すると良好な傾向を示した。 (2)ポリフェノールを稚蚕期に適用したところ、マンニトールと同等か、それを上回る結果を示した。特に、クロロゲン酸、カフェ酸が良好であった。 また、ポリフェノールをマンニトールと合わせて用いることで相乗効果が認められた。 (3)抗酸化酵素を稚蚕期に適用したところ、マンニトールと同等か、それを上回る結果を示した。特に、SOD、カタラーゼが良好であった。 また、SOD、カタラーゼをマンニトール、ホモシステインチオラクトンと合わせて用いることで、相乗効果が認められた。 (4)4齢期の飼料にポリフェノール、抗酸化酵素を適用したところ、それらの添加効果が認められた。しかし、4齢期を桑葉育したものと比べると総合的な成績は低かった。 また、4齢期人工飼料育蚕は、5齢期の桑葉の影響を受けやすいことが認められた。

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