キク(Dendranthema×grandiflorum(Ramat.)Kitamura)葉片における安定的なAgrobacterium形質転換系の確立

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  • キク Dendranthema grandiflorum Ramat.Kita

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抄録

キク(Dendranthema×grandiflorum(Ramat.)Kitamura)品種'秀芳の力'に耐虫性等の優良形質を付与するため,安定的なAgrobacterium形質転換系を確立した。Agrobacteriumとしては,Agrobacterium tumefaciens EHA101:pIG121-Hmを使用した。選抜は,葉片置床後10日目に,G418 20mg/lで行うのが最も良いと思われた。Agrobacteriumの感染効率を向上させるには,感染力が最も高い生育ステージのAgrobacteriumを使用すること(前培養5時間),感染液に界面活性剤Tween 20,共存培地にカザミノ酸を添加することが有効であった。また葉片の作成法は,メスで切断するよりも,コルクボーラーで打ち抜いた方が,感染効率が高まった。この方法で,Agrobacterium形質転換を行ったところ,Agrobacteriumに感染させた葉片3,717切片のうち,選抜培地上で480個のカルスが誘導された。再分化してきた127個体の植物体のうち,61個体の葉柄についてGUS ASSAYを行ったところ,全てにGUSの青い発色が認められた。また,十分に生育した再分化植物30個体について,PCR-サザンハイブリダイゼーションを行ったところ,GUS遺伝子の存在が全てに認められるなど,従来の方法1),2),3),4),8),13),13),14)に比べて安定性が向上した。

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