家畜およびと畜場搬入動物等のクリプトスポリジウム汚染実態調査

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タイトル別名
  • カチク オヨビ トチクジョウ ハンニュウ ドウブツ トウ ノ クリプトスポリジウム オセン ジッタイ チョウサ

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抄録

1997年12月から1998年3月にかけて,関東以北を中心としたウシ,ブタ(経済動物)およびイヌ,ネコ(愛玩動物)におけるクリプトスポリジウムの感染実態調査を行った.ウシは農場飼育およびと畜場搬入牛を対象とした.ブタはすべて,と畜場搬入豚を対象とした.イヌ,ネコは動物愛護センターに収容された個体から糞便を採取した.糞便はショ糖浮遊法により調製し,得られた試料に対して蛍光抗体染色を行い,蛍光顕微鏡下で特異蛍光を発する粒子を検出し,微分干渉顕微鏡下で内部構造の確認を行った.その結果,ウシで20%(41/205),イヌで0.8%(1/221),ネコで5.4%(2/37)からオーシストが検出されたが,ブタからは検出されなかった(0/80).東北地方の某県では,汚染は31農場のうち7農場(23%)に限られており,汚染状況は農場毎に異なることが示された.今後の対策の一環として,汚染農場を特定し,そこでの衛生管理や動物の淘汰を含めた集中的な清浄化対策が考えられる. 一方,岩手県のウシより分離したC.parvumの分離株5株に対して,PCR-RFLP法によりGenotypingを行った結果,いずれもすでに報告のあるGenotype2であった.

収録刊行物

  • 動物の原虫病

    動物の原虫病 16 (1), 18-23, 2001-05

    相模原 : 日本動物原虫病学会

参考文献 (16)*注記

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