脂肪酸カルシウムを給与した経産牛での過剰排卵時における血中リノール酸値と採胚数の関係

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抄録

過剰排卵処置時の採胚数の向上を目的として黒毛和種、褐毛和種経産牛のべ168頭の過剰排卵処置時に脂肪酸カルシウム(以下脂肪酸Ca)を給与し、回収胚数、回収胚数中の正常胚数に与える影響を検討した。脂肪酸Ca給与期間は過剰排卵処置開始前の発情日から採胚日までの21~22日間(試験A、B、C)および発情日より21日前から採胚日までの41~42日間(試験D)とした。脂肪酸給与量は試験Aではメガラックを100g/day、BではバイパスメイトLを100g/day、CではバイパスメイトLを200g/day、DではバイパスメイトLを100g/dayとした。なお、総ての試験で酢酸トコフェロール500mg/dayを併用給与した。脂肪酸Ca給与により血中リノール酸濃度は上昇したが、給与量に比例した上昇は認められなかった。回収胚数および正常胚数は試験区と対照区間で有意差は得られなかった。しかし、試験Dにおいては試験区での回収胚数の増加する傾向がみられた。

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