ハリギリの萌芽更新における短枝の役割について

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  • ハリギリ ノ ホウガ コウシン ニ オケル タンシ ノ ヤクワリ ニ ツイテ

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ハリギリ(Kalopanax pictus NAKAI)は、ウコギ科ハリギリ属の高木であり、種子による実生繁殖とともに、栄養繁殖としての根萌芽繁殖および根ざし育苗が知られている。そして、頂芽異常に際しては、萌芽幹の萌出により、個体の維持(萌芽更新)を図ることも観察されてきた。そして、ハリギリの萌芽更新については、詳しい観察がなされておらず、ミズナラ、カシワなどと同様の、樹皮の表面ないし直下に存在する休眠芽(ロングバッド)からの萌芽である、と考えられてきた。けれども、観察に止まらず、解剖学的な研究を行ってみると、ハリギリの萌芽は、休眠芽からの萌出ではなく、樹皮上に飛び出している短枝からの伸び出し(短枝の長枝化)であることが判明した。それゆえ、本稿は、年輪解析を主体にした、ハリギリの萌芽更新に関する解剖的な所見を記載したものである。

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