津軽海峡内におけるマダラ稚魚の分布と移動

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  • ツガル カイキョウ ナイ ニ オケル マダラ チギョ ノ ブンプ ト イドウ

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抄録

1997年から2001年の5~9月に津軽海峡内でトロール調査を行い、マダラ稚魚の移動分布と回遊経路について検討した。 北上期のマダラ稚魚の全長は6cm台で、津軽海峡を通過する主な時期は6月中下旬であること。これら稚魚が津軽海峡に来遊する盛期は、陸奥湾の底層水温が12℃以上に上昇することによって、水温の低い水深帯の湾外へ稚魚が移動を促されるために生じていると考えられた。 稚魚の成長が良かった2001年には、6月上旬に来遊盛期が出現したことから、北上期の体サイズ6cm台に早く達した稚魚ほど早く湾外へ移動すると考えられた。 佐井地区と津軽海峡東口の大畑地区との稚魚の分布数や体サイズから、大畑地区は稚魚の主たる北上コースではないと考えられた。稚魚が北上するコースは、津軽海峡内では青森県の大陸棚上に、大間崎を経た後は北海道の太陸棚にあると推測された。

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