近赤外分光法による温室メロン糖度非破壊測定機の開発

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  • キンセキガイ ブンコウホウ ニ ヨル オンシツ メロン トウド ヒハカイ ソクテイキ ノ カイハツ

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抄録

1992年に試作した卓上型温室メロン糖度非破壊測定機の測定精度及び汎用性を改良するため、分光器の入射スリット幅、近赤外スペクトル測定方法、温度補正型検量線の作成方法について検討するとともに、ほ場で測定可能な携帯型温室メロン糖度非破壊測定機を試作した。 1. 卓上型の分光器における入射スリット幅は、0.05mmから0.5mmに広げることにより原スペクトルのノイズが大幅に低減し、温室メロン果肉糖度のSEPは0.77Brix%から0.49Brix%に向上した。 2. 果頂部の近赤外スペクトルを測定するためのファイバープローブの取り付け方法は、透過法に比べて透過反射光を用いるインタラクタンス法が適していた。 3. 品温と関係の高い839nmの波長を取り入れた温度補正型検量線は、10℃、20℃、30℃それぞれの温室メロンの果肉糖度を精度よく測定することができた。 4. 卓上型の基本原理を応用し、バッテリーを電源として持ち運びのできる重量約5kgの携帯型温室メロン糖度非破壊測定機を、民間企業との共同研究により試作した。 5. 実験室内における携帯型のSEPは0.59Brix%であった。温室内での測定時には外光の影響が大きくなることから、温室内で作成した検量線を用いることが望ましいと考えられた。

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