チャ苗木のペーパーポット育苗に適した用土の選定とポット底部の土崩れ防止法

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  • チャ ナエギ ノ ペーパーポット イクビョウ ニ テキシタ ヨウド ノ センテイ ト ポット テイブ ノ ツチ クズレ ボウシホウ

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抄録

1)ペーパーポットで育苗されるチャ苗木の生育は、用土の種類よりも土壌pHに影響され、その土壌pHは4.2~4.5の範囲である。土壌pHの調整は、用土のpHに合わせてピートモスを混合することで可能であるが、容量比5割以上になると木化根が減少する。また、ピートモスの混合は、ペーパーポットの重量が軽くなり、苗木の運搬作業における労力負担が軽減される。 2)チャのペーパーポット育苗法で、定植時に問題となるポット底部からの土崩れは、径6:4cmのペーパーポットの場合、5cm角形ロックウールを用いることで防止できる。その方法は、予め5cm角形ロックウールをポット底部へ詰め、その上に用土を充填し、さし木を行う。5cm角形ロックウールを詰めたペーパーポットで育苗したチャ苗木の活着及び生育は、土のみ詰める従来の方法と同等であるが、定植後は、土のみ詰めたペーパーポット育苗チャ苗木より地上部の生育が優れ、根がポットに沿って鉛直方向へ伸長し、本ばでの生育が均一である。そこで、土崩れの防止は、定植後の生育を向上させる重要な要因であることが明らかとなった。 3)ペーパーポットの育苗法は、ポットの重量をピートモス混用で約30%、ポット底部に角形ロックウールを詰めることで約30%軽減できる。 4)角形ロックウールを詰めたペーパーポットは、ロックウールを詰めていないポットに比べて、用土を充填する時間が約半分である。しかし、ロックウールを詰める時間はポット1冊当たりに19.6分掛かり、資材費はロックウールを詰めていないポットに比べて2.7倍を要する。

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