鳥取県で発生したいくつかの表層崩壊に関連する素因調査

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  • トットリケン デ ハッセイ シタ イクツカ ノ ヒョウソウ ホウカイ ニ カンレン スル ソイン チョウサ

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平成10年の台風10号及び平成11年の梅雨前線に伴う豪雨により鳥取県内各地で表層崩壊が発生した。調査は、花崗岩地帯で発生した表層崩壊について、作業道21箇所、林道4箇所、道路のない造林地41箇所を対象に、斜面勾配、地形、林齢、崩壊面積などを道路の有無別に比較検討した。道路のない斜面での表層崩壊は、尾根からの水平距離50m以内、勾配40~50度、明瞭な遷急点の下方、谷頭部凹地形と谷側壁平行地形、幼齢林という条件下で多く発生した。道路のある斜面において道路のない斜面の表層崩壊と異なっていた特徴は、幼齢林・壮齢林を問わず谷頭部凹地形での発生が突出して多く、谷側壁平行での発生は少ないことであった。道路の有無によって生じたこれらの違いは、道路面の浸透能が林内に比べて極めて小さいことと、それによって道路で地表流が発生しやすくなり、その地表流が路肩側へ集中流入することが起因したと推察した。

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