イチゴ‘紅ほっぺ’の高設栽培における栽培特性と適応性

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  • イチゴ ベニホッペ ノ コウセツサイバイ ニ オケル サイバイ トクセイ ト テキオウセイ

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抄録

本県育成イチゴ品種‘紅ほっぺ’における高設栽培技術の確立を目的に、小型ポット利用の場合の適正な育苗期間、夜冷短日処理による初収の前進化、栽植密度、排液および培地内養液成分濃度の推移、収穫果実品質について検討した。1.小型ポット育苗でも十分な収量が得られ、育苗期間は50日程度必要であると考えられた。2.章姫’と同様に、電照、培地加温を行わない高設栽培でも生育を旺盛に維持でき、土耕栽培と遜色ない収量を得ることが明らかとなった。ただし、花芽分化が遅れることから、‘章姫’より年内収量が劣った。この解決策としては、夜冷短日処理が有効であった。3.株漢は17cm(7300株/10a)で単位面積当たりの収量が多く、現行の‘章姫’と同様の栽植密度が適当と考えられた。4.養分吸収特性について調査した結果、硝酸態窒素、リンなど、各成分の排液が低く推移し、‘章姫’に比べ養分吸収が旺盛であった。5.糖度は土耕栽培に比べやや低く推移したが、栽培期間を通じて‘章姫’と遜色なく、酸度は常に‘章姫’より高く推移し、良食味の果実が収穫できた。硬度は栽培期間を通じて‘章姫’より硬かった。

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