垂直整枝誘引法による施設キュウリの高品質多収技術

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  • スイチョクセイシ ユウインホウ ニ ヨル シセツ キュウリ ノ コウヒンシツ タシュウギジュツ

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抄録

施設キュウリ栽培で、高品質、多収を維持しながら栽培管理、収穫作業の負担を軽減する方法として、垂直整枝誘引法をとりあげ、品種の選定、仕立て法および栽植密度がキュウリの生育や収量、品質に及ぼす影響を検討した。1.垂直整枝誘引法(親づるのみ利用、つる下ろし栽培)に適した品種を選定するため、促成・抑制・半促成・夏秋作型で比較検討した。節成り性が高く、子づる発生や成り戻り性が低く、収量、品質も良かったことから、促成・抑制・半促成作型では‘濃緑節成り改良型’を、夏秋作型では‘翠星節成2号’を適品種として選定した。2.垂直整枝誘引法(親づるのみ利用、つる下ろし栽培)と摘心栽培法の収量、品質および収穫作業性を比較検討した。垂直整枝誘引法は総収量では劣ったが、正常果数や正常果率が高く、また、収穫作業の単純化により作業時間が短縮できた。3.垂直整枝誘引法(子づる利用、つる下ろし栽培)における仕立て法を確立するため、親づるの摘心位置と子づるの仕立て本数を検討した。親づるは5節摘心が、収量、品質ともに10節摘心より優った。子づる2本仕立てと3本仕立てでは収量、品質の差は認められなかった。4.垂直整枝誘引法(子づる利用、つる下ろし栽培)に適した仕立て法と子づる誘引間隔を検討した。子づるは2本、3本いずれの場合も、つる下ろし時の子づる誘引間隔25cm(a当たり子づる400本)が収量、品質ともに高かった。5.a当たり子づる400本を対照として、より高密度の条件下で生育、収量を検討した。寡日照期間の生育は処理間差がほとんど見られなかったが、収量は子づるを高密度(667本/a)に配置した方が高かった。

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