山間高冷地においてイネ苗の葉齢が冷水温による初期生育の障害と障害不稔発生に与える影響

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  • サンカン コウレイチ ニ オイテ イネ ナエ ノ ヨウレイ ガ レイスイオン ニ ヨル ショキ セイイク ノ ショウガイ ト ショウガイ フネン ハッセイ ニ アタエル エイキョウ

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抄録

山間高冷地におけるイネの冷温による生育障害を軽減する一つの技術として、冷温に強い苗を移植することが考えられる。本試験では冷水掛流しの手法を利用し、冷水温が葉齢の異なるイネ苗の初期生育と障害不稔の発生に与える影響について調べた。(1)移植直後の12~14℃の冷水温で、草丈の伸長が最も抑制されたのは中苗で、次に稚苗、乳苗の順であった。(2)活着は、水温が14℃以下では苗の種類にかかわらず強く阻害されると推定された。水温14℃以上での新根発生力は中苗が最も大きく、次いで稚苗、乳苗の順で、根原基の数の順と一致した。(3)幼穂形成期以降の冷水温による障害不稔の発生は、成苗が中苗より少なかった。これは、冷水掛流し時のイネの生育ステージの差によると考えられた。

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