青森県鮫角東方における海況について

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  • アオモリケンサメカド トウホウ ニ オケル カイキョウ ニ ツイテ

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抄録

1963年から2002年に行われた海洋観測資料のうち,青森県鮫角沖のデータを使用して津軽暖流に関する指標を整理し,若干の考察を行った.鮫角沖での津軽暖流の南下流量は,北の尻屋線でとらえた流量の約60%に当たった.津軽暖流は南下に伴って沈み込むことや津軽暖流水が変質することが考えられた.尻屋沖と鮫角沖での津軽暖流の南下流量の季節変動をみると流量が最小となるのはほぼ同時期で,その後増加するが7月にいったん極小となるのは同じ傾向であった.尻屋沖での流量や張り出しのピークが鮫角沖で2ヵ月遅れてみられるのは,張り出し位置を決める際の水温・塩分の指標値が適切ではないためと思われた.この海域の水温の年変動は季節変動によるものが最も大きく,沿岸側の中層を中心とする津軽暖流の影響もみいだされた.

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