マーケティングの視点から見た道産酒米の振興方策

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  • マーケティング ノ シテン カラ ミタ ドウサン サカマイ ノ シンコウ ホウサク

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抄録

産業連関分析により米生産と清酒生産との経済的な関係をみたところ、酒米の生産量を増やすといった考え方に立脚していると、北海道における酒米の生産は一向に増加しないことが判明した。これは、原料の需要が製品の需要に左右されることに起因する。そのため、酒米の生産拡大には、需要先である道内酒造業者の市場シェアを伸ばすことが必要とされる。製品である清酒の需要拡大に向けて、道内の酒米産地と酒造業者は、共生関係を構築することが必要になる。顧客満足度分析により、道内の酒造業者の「吟風」に対する評価を得た。その結果、道内の酒造業者は、「吟風」に対して「溶け具合」、「蛋白」、「着色具合」、「供給安定性」、「千粒重」の順に改善を望んでいることが明らかとなった。これらを改善すれば、府県産米よりやや安価な16000円/60kg程度まで取引価格が高まる可能性がある。

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