Bibliographic Information
- Other Title
-
- スイジョウキ ショリ ニ ヨル アッシュク モクザイ ノ ヘンケイ コテイ ト ソノ キコウ
Search this article
Abstract
本研究では、木材に与えた圧縮変形が水蒸気処理により固定される機構について検討した。180℃、60分間の水蒸気処理により、ホロセルロース中のアルカリ可溶物量が減少し、それと残存応力、回復度、降伏値、曲げ破壊強度の低下が対応した。水蒸気処理した試料について構成糖を定量した結果、木材成分のうちヘミセルロースが水蒸気処理過程で溶脱することが考えられた。得られた固定処理材について、煮沸処理ならびにジメチルスルホキシドを用いての変形回復を試みたところ、煮沸による変形の回復度は小さかったが、同じ試料をジメチルスルホキシドに浸せきすると変形は大きく回復した。以上の結果から、木材に与えた変形が水蒸気処理により固定される機構として、ヘミセルロース等の木材成分の分解や分子鎖切断に伴う変形復元力の低下と、疎水性結合の形成が考えられた。
Journal
-
- 林木育種センター研究報告
-
林木育種センター研究報告 (23), 255-308, 2007-02
日立 : 林木育種センター
- Tweet
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1050282813673583616
-
- NII Article ID
- 40015464134
-
- NII Book ID
- AN10413139
-
- ISSN
- 09185828
-
- NDL BIB ID
- 8808769
-
- Text Lang
- ja
-
- Article Type
- journal article
-
- Data Source
-
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles