水稲新品種‘ゆきのはな'の育成

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  • スイトウ シンヒンシュ ユキノハナ ノ イクセイ

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抄録

‘ゆきのはな’は、‘ふ系180号(おしまこ180)’を母、‘かけはし’を父として交配した後代から育成した低アミロース米品種で、旧系統名は‘ふ系198号’である。1995年に交配を行い、早生熟期で障害型耐冷性、いもち病抵抗性、耐倒伏性が強い良質の低アミロース米品種育成を目標として選抜・固定を図ってきた。2004年に青森県で認定品種に指定され、新品種‘水稲農林401号’として農林登録し、‘ゆきのはな’と命名された。その特性は、熟期は‘かけはし’より1日程度遅い「早生」で、耐倒伏性は「中」、障害型耐冷性は「強」、いもち病抵抗性は真性抵抗性遺伝子Pia、Piiを持ち、圃場抵抗性は‘北海188号’由来の単因子の圃場抵抗性遺伝子を持つと推定され、葉いもち、穂いもちともに「極強」である。白米のアミロース含量は、育成地の2000?2002年の3か年の平均値で13.1%で玄米は白濁する。収量性はほぼ‘かけはし’並で、品質は‘おしまこ180’よりすぐれる。飯米の食味は‘おしまこ180’並に優れ、冷めても硬くなりにくい特性があることから冷蔵・冷凍米飯等の加工に適する。

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