栽植密度、整枝法及び土壌水分がニガウリの収量と品質向上に及ぼす影響

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  • サイショク ミツド セイシホウ オヨビ ドジョウ スイブン ガ ニガウリ ノ シュウリョウ ト ヒンシツ コウジョウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

ニガウリは栄養価が高く健康野菜として、近年消費量や栽培面積が伸びている。三浦半島地区においても新たな夏野菜として導入された。しかし、その栽培方法については十分に確立されていない部分が多い。ニガウリは茎葉が繁茂しやすいために、葉の重なりによる色むらなど果実品質の低下、病害虫の発生などの問題が生じた。そこでニガウリの収量と品質の向上をはかるため、栽植密度、整枝方法、土壌水分について検討した。1)栽植密度については、狭いほど収量は増加するが作業性は低下した。2)整枝法については、親づるを7節で摘心後、1.子づる4本を1.5m伸ばして摘心し、孫づるを半放任状態で伸ばし、孫づるで収穫を行う子づる摘心栽培、2.子づる4本を主枝として孫づるはすべて摘心し、子づるのみで収穫を行う孫づる摘心栽培、3.子づる4本を主枝として、雌花の多い孫づるをある程度残し、孫づる及び子づるで収穫を行う半放任栽培の3試験区を比較したところ、子づるのみで収穫を行う整枝方法(孫づる摘心栽培)は作業性に優れ、また採光がよくニガウリ栽培に適した整枝法であった。3)土壌水分に関しては、生育初期はかん水を控えpF2.5程度で管理すると生育が良好であった。また、かん水量が多いと1果当たりの果重は増加するが収穫本数は減少する傾向がみられた。一方、収穫後半はかん水をやや控えると生育良好であり、過剰なかん水は株を弱らせ収量の減少や根の発育を阻害し、ネコブセンチュウの活動しやすい環境を作り出す可能性があると考えられた。

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